BCP325T
BCP325T-Z25
      特長
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      ・
      
平板部と同様、角部においてもシャルビー吸収エネルギー70J(0℃)以上を保証します。
 - 
      ・
      
柱-通しダイアフラムの継手溶接にNBFW(Non Brittle Fracture Welding)法を適応することにより、従来にも増して構造耐力上優れた性能の確保が可能となり、その結果、一般に冷間プレスコラムを柱に用いる場合の設計上の付加事項を考慮する必要はありません。
 
      
        
      
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製品紹介
化学成分単位:%
| 種類の記号 | C | Si | Mn | P | S | トータルN | 炭素当量2) | 溶接割れ 感受性組成2)  | 
          MAG溶接熱 影響部靭性指標2)  | 
        
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 
             BCP325T 
          BCP325T-Z25  | 
          0.18以下 | 0.55以下 | 1.60以下 | 0.020以下 | 0.005以下 | 0.006以下 | 0.44以下 | 0.29以下 | 0.58以下 | 
- 1)必要に応じて上記以外の合金元素を添加することができます。
 - 
        2)受渡当事者間の協定により、炭素当量の代わりに溶接割れ感受性組成を適用することができます。
炭素当量:C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
溶接割れ感受性組成:C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
MAG溶接熱影響部靭性指標(%):C+Mn/8+6(P+S)+12N-4Ti (Nはトータル窒素、Ti≦0.005%のとき、Ti=0とする。) 
機械的性質(平板部、ただしシャルピー吸収エネルギーは角部も保証)
| 種類の記号 | 厚さ(mm) | 降伏点 又は耐力 (N/mm2)  | 
          引張強さ (N/mm2)  | 
          降伏比 (%)  | 
          伸び | シャルピー 吸収エネルギー  | 
          
        |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 板厚(mm) | 試験片 | 伸び(%) | 試験温度 | (J) | |||||
| BCP325T BCP325T-Z25  | 
          12以上 40以下  | 
          325以上 445以下  | 
          490以上 610以下  | 
          80以下 | 
             12≦t≦16 
              16<t≦40 
             | 
          JIS1A号 | 17以上 | 0℃ | 70以上 | 
| 21以上 | |||||||||
- 備考
 - 厚さ12mmについて標準試験片が採取できない時は、サブサイズ(7.5mm)により試験を行い、その場合の吸収エネルギーは52J以上となります。
 
製造範囲
製造可能範囲はこちら
設計
基準強度 F値
| 種類の記号 | 基準強度の種別 | 基準強度 F値(N/mm2) | 
|---|---|---|
| BCP325T BCP325T-Z25  | 
          鋼材及び溶接部の許容応力度の基準強度 | 325 | 
| 鋼材及び溶接部の材料強度の基準強度 | 325※ | 
- 備考
 - ※材料強度の基準強度は、上記の数値の1.1倍以下の数値とすることができます。
 
溶接施工
溶接条件
BCP325Tを使用する鉄骨柱の柱-通しダイアフラムの本溶接は、改訂NBFW積層法((一財)日本建築センター 任意評定 BCJ評定-ST0170-03)を適用して行います。
改訂NBFW積層法は、
- ①初層から最終層前までの積層を開先上面から1~2㎜深さまで行います。
 - ②最終層は2パス以上で積層します。
 - ③溶接止端部ビードUを、ビード止端が開先上面端部から5~12mmの範囲に来るように溶接施工します。
 - ④次に、ビードTをビードU止端部から8㎜以内にその溶接止端部が来るように溶接施工します。
なお、その際には、ビードTの止端部は、ビードUの止端部から3~4㎜以内を狙い、6㎜以内に積層することを目標とします。 - ⑤その後の積層は、最終層前までの溶接条件に従うことから構成されます。
なお、ビードUは、適正な強度、靭延性をもった溶接部にする必要があるので、特に厳密な施工が必要です。
なお、柱-柱の本溶接にあたっては、NBFW積層法を適用する必要はありません。 
柱−通しダイアフラムの本溶接条件(改訂NBFW積層法)
| 溶接法 | 種類の記号 | 溶接位置 | 溶接電流 (A)  | 
          溶接電圧 (V)  | 
          溶接速度 (㎝/min)  | 
          溶接入熱 (kJ/cm)  | 
          パス間温度 (℃)  | 
        
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 半自動アーク溶接 | BCP325T BCP325T-Z25  | 
          辺部(初層−最終層前) | 200~400 | 22~40 | 15~60 | ≦40 | ≦350 | 
| 角部(初層−最終層前) | ≦30 | ≦250 | |||||
| 溶接止端部 (最終層ビードU)  | 
          
          15~22 | ||||||
| 止端部テンパー溶接 (最終層ビードT)  | 
          
          15~25 | ||||||
| 全自動アーク溶接 | BCP325T BCP325T-Z25  | 
          辺部(初層−最終層前) | 200~400 | 22~40 | 15~60 | ≦30 | ≦250 | 
| 角部(初層−最終層前) | |||||||
| 溶接止端部 (最終層ビードU)  | 
          
          15~22 | ||||||
| 止端部テンパー溶接 (最終層ビードT)  | 
          
          15~25 | 
    NBFW溶接法はJFEスチール株式会社と株式会社セイケイの特許であり、NBFW®は、JFEスチール株式会社と株式会社セイケイとの登録商標です。
その他
品質特性例
| 厚さ (mm)  | 
          平板部 | 角部 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 降伏点 又は耐力 (N/mm2)  | 
          引張強さ (N/mm2)  | 
          伸び(%) | 0℃のシャルピー 吸収エネルギー (J)  | 
          降伏点 又は耐力 (N/mm2)  | 
          引張強さ (N/mm2)  | 
          伸び(%) | 0℃のシャルピー 吸収エネルギー (J)  | 
        |
| 19 | 380 | 523 | 45 | 264 | 464 | 575 | 26 | 191 | 
| 40 | 358 | 529 | 50 | 257 | 507 | 585 | 25 | 137 | 
構造性能(実大曲げ)
| 試験体 | 断面寸法 | 構造ランク | 曲げ能力 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| D(mm) | t(mm) | D/t | exMp/calMp | exMmax/calMP | ||
| 650×40 | 650 | 40 | 16.3 | FA | 1.00 | 1.44 | 
| 650×32 | 650 | 32 | 20.3 | FA | 1.04 | 1.51 |